冷え性の根本原因は「ミトコンドリア」と「代謝」だった?整体で体の中から温める方法

冷え性に悩む方の多くが、「血流を良くすれば温まる」と思われています。
しかし実は、血流だけでなく“体の中で熱を生み出す力”=代謝の低下こそが、冷え性の根本的な原因です。
本記事では、整体の視点から「冷え性と代謝の関係」、そして「体の内側から温めるための改善方法」をわかりやすく解説します。


代謝とは?身体が生きるための“エネルギーの流れ”

代謝とは、私たちが食べた栄養をエネルギーに変える一連の働きのことです。
体の中では、細胞の中にある「ミトコンドリア」が中心となって、糖や脂肪、たんぱく質を燃やし、エネルギー(ATP)を作り出しています。

このとき発生する熱こそが、私たちの体温を支える“身体の火”。
つまり、「代謝が下がる=熱を作れない体」になるということです。


体が熱を生み出す3つの仕組み

私たちの体が熱を作る主な仕組みは、以下の3つです。

  1. ミトコンドリアによるエネルギー代謝
     細胞の中で栄養と酸素を使い、ATPをつくる過程で約6割のエネルギーが熱として放出されます。これが体温のもとになります。
  2. 筋肉の活動(運動・姿勢保持)
     筋肉が収縮するときにもエネルギーが使われ、熱が発生します。筋肉量が多いほど基礎代謝が高く、体温も上がりやすくなります。
  3. 自律神経による体温調節
     脳の視床下部が温度を感知し、寒いときは血管を収縮・筋肉を震えさせ、暑いときは汗をかいて放熱します。この自律神経の働きが乱れると、体温調整がうまくいかなくなります。

この3つがバランスよく働くことで、私たちの身体は常に36〜37℃前後の体温を保っています。


熱を生み出せなくなる要因

では、なぜ「冷えやすい体」になってしまうのでしょうか。
主な原因は、ミトコンドリアの働きが低下することにあります。
その背景には、次のような要因が重なっています。

1. 酸素不足(呼吸が浅い・姿勢不良)

ミトコンドリアは酸素がなければ働けません。
猫背や巻き肩などの姿勢の乱れで胸郭が固くなると、呼吸が浅くなり、酸素供給が不足します。
その結果、細胞の代謝が低下して体が冷えてしまいます。

2. 栄養不足(燃料切れ)

糖質・脂質・たんぱく質がバランスよく摂れていないと、ミトコンドリアは燃やす“燃料”を失ってしまいます。
また、ビタミンB群・鉄・マグネシウムなどのミネラルは代謝酵素を動かすスイッチです。
極端な食事制限やダイエットが冷えを招くのはこのためです。

3. 活性酸素によるダメージ

ストレスや睡眠不足、過労などが続くと、体内で発生する活性酸素が増加します。
これがミトコンドリアを傷つけ、“発電能力”を低下させてしまいます。

4. 運動不足

筋肉の中には多くのミトコンドリアが存在します。
動かない生活が続くと、ミトコンドリアの数も質も低下し、熱を生み出す力が弱まります。

5. 自律神経の乱れ

ストレスや生活リズムの乱れによって交感神経と副交感神経のバランスが崩れると、体温調整がうまくできなくなります。
冷え性の多くは、この自律神経のアンバランスが隠れた原因でもあります。


整体で「ミトコンドリアを元気にする」理由

整体の施術では、筋肉や関節だけでなく、呼吸・血流・神経の通り道を整えることで、体内環境を改善していきます。
筋肉がゆるみ、骨格の歪みが整うと、血流と酸素の流れがスムーズになります。
これによってミトコンドリアの働きが活発になり、代謝が上がりやすくなるのです。

また、胸郭や横隔膜の動きを改善することで呼吸が深まり、自律神経も安定します。
施術後に「身体がポカポカしてきた」「夜ぐっすり眠れた」という方が多いのは、神経と代謝の両方が整った証拠です。


血流と代謝を高めるセルフケア習慣

整体と併せて、日常生活でもミトコンドリアを元気に保つ工夫を取り入れることが大切です。

  1. 深い呼吸を意識する
     胸を開いてゆったりと呼吸することで、酸素をしっかり取り込みます。
  2. 軽い運動を習慣にする
     ウォーキングなど、リズミカルに筋肉を動かすと血流が良くなり、代謝が活性化します。
  3. バランスの良い食事をとる
     鉄、ビタミンB群、良質な脂肪(オメガ3)などを意識して摂りましょう。
  4. 体を冷やさない
     特に下腹部・足首を冷やさないよう、入浴や温かい飲み物で内側から温めます。
  5. 睡眠の質を整える
     ミトコンドリアの修復は睡眠中に行われます。早寝・早起きを心がけましょう。

自律神経を整えて“温まる体”を育てる

自律神経は、呼吸・血流・体温・内臓の働きをコントロールしています。
整体では、この自律神経のバランスを整えることで、体の「オン」と「オフ」を切り替えやすくします。
慢性的な冷えや倦怠感は、自律神経の緊張が続いているサインでもあります。
背骨周りや骨盤を整えることで、神経の通りがよくなり、自然治癒力が働きやすくなります。


まとめ:冷え性は「流れ」と「代謝」を整えれば変わる

冷え性は、単に血流の問題ではな違かもしれません。
細胞レベルの代謝低下が根本にあります。
呼吸・血流・神経のバランスを整えることで、ミトコンドリアが元気に働き、体の中で自然に熱が生まれるようになります。

整体は、筋肉や関節だけでなく「代謝の土台」を整える施術です。
手足の冷えや慢性的な寒さを感じる方は、体の内側から“燃える身体”を取り戻す整体ケアをぜひ体験してみてください。
きっと、体の芯から温かさが戻り、代謝の高い軽やかな日常を感じられるはずです。

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