自律神経と体の痛みの関係|慢性不調の原因は「感覚低下」だった?

肩こりや腰痛、頭痛、首の痛みなど、慢性的な体の痛みに悩んでいる方は少なくありません。
「姿勢が悪いから」「筋力が足りないから」「年齢のせい」と言われ、ストレッチや運動を頑張っているのに、なかなか改善しないという声も多く聞かれます。
しかし、体の痛みの背景に「感覚低下」と「自律神経の乱れ」が関係しているケースが非常に多く見られます。
体の痛みは「突然」起きているわけではありません
多くの方が、痛みはある日突然起こるものだと感じています。
しかし実際には、体はずっと前から小さなサインを出しています。
・なんとなく重だるい
・疲れが抜けにくい
・呼吸が浅い
・同じ姿勢がつらい
・寝てもスッキリしない
これらはすべて、体が発している「違和感」というサインです。
本来であれば、この段階で休んだり、動きを変えたりすることで大きな不調にはつながりません。
しかし、忙しさやストレスが続くと、この違和感を感じ取る力が弱くなっていきます。
その結果、限界を超えたときに痛みという強い形で表面化するのです。
感覚低下とは何か|体の声が聞こえなくなる状態
感覚低下とは、痛みを感じなくなることではありません。
「疲れ」「張り」「緊張」「呼吸の浅さ」といった微細な体の変化を感じ取れなくなる状態を指します。
感覚が低下すると、
・無意識に力が入り続ける
・緊張していることに気づかない
・疲労していても動き続けてしまう
といった状態が続きます。
これは意志の問題ではなく、神経の働きによるものです。
特に慢性痛を抱えている方ほど、「痛みに鈍くなっている」「体の感覚がよく分からない」と感じているケースが多く見られます。
自律神経と体の痛みの深い関係
感覚低下と密接に関係しているのが、自律神経です。
自律神経は、呼吸、血流、内臓の働き、筋肉の緊張などを無意識に調整しています。
ストレスや緊張が続くと、交感神経が優位な状態が長引きます。
この状態では、体は常に「戦闘モード」になり、細かな感覚を拾う余裕がなくなります。
その結果、
・筋肉が常に緊張する
・血流が悪くなる
・回復が追いつかなくなる
という悪循環が起こります。
つまり、自律神経が乱れることで、感じる力が弱まり、痛みが起こりやすくなるのです。
なぜ「鍛える」「正す」だけでは改善しないのか
体の痛みがあると、「筋トレをしよう」「姿勢を正そう」と考える方が多いですが、それだけでは改善しないケースも少なくありません。
理由は、感覚が戻らないまま体を使ってしまうからです。
感覚が低下した状態では、正しいフォームや適切な負荷を判断できません。
その結果、
・必要以上に力が入る
・回復が追いつかない
・同じ部位を繰り返し痛める
ということが起こります。
まず必要なのは、体を変える前に体を感じられる状態に戻すことです。
整体やボディケアが担う本当の役割
整体やボディケアの目的は、単に筋肉をほぐすことではありません。
関節の動き、呼吸の深さ、力の入り具合を整えることで、神経が安心できる状態を作ることにあります。
体が安心すると、
・自然に呼吸が深くなる
・余計な力が抜ける
・感覚が戻りやすくなる
といった変化が起こります。
これにより、体は自分でブレーキをかけられるようになり、不調が大きくなる前に気づけるようになります。
感じられる体が慢性痛を防ぐ
本当の意味で体調が良い状態とは、痛みがゼロであることだけではありません。
・疲れに早く気づける
・違和感を無視しない
・無理をする前に休める
こうした状態こそが、再発しにくい体づくりにつながります。
感覚が戻ることで、体は自然にバランスを取り始めます。
まとめ|体の痛みは「感じ直す」ことから変わります
体の痛みや慢性不調の原因は、筋肉や骨だけではありません。
自律神経の乱れによって感覚が低下し、体の声が聞こえなくなっていることが、痛みの土台になっている場合も多いのです。
治すことを急ぐ前に、まずは感じ直すこと。
それが、体を痛めないための最も重要な第一歩です。

